技術と革新

Google、量子計算の重要工程で誤りを40分の1に削減

GoogleのQuantum AIチームは、Willowプロセッサーで検証した手法を用い、量子計算に欠かせない要素を準備する際の誤りを約40分の1に減らした。Scienceに掲載された成果は、この分野の大きな障害の1つに、より効率よく対処する方法を示している。

量子コンピューターは誤りが生じやすい。特定の不可欠な演算を確実に実行するには、「マジック状態」と呼ばれる、特別に準備された量子状態が必要となる。その生成には、量子コンピューターの基本単位である量子ビットが大量に必要で、多くの時間もかかっていた。

「マジック状態の培養」と呼ばれる新手法は、より少数の量子ビットの集まりの中で、こうした状態を作り出す。組み合わせた測定によって誤りを検出し、不具合のある試行を除外できるようにする。今回の実験は、Googleの研究者が2024年に提案した手法を実証したものだ。

先行する理論研究では、この培養手法により、重要な量子プログラムを、従来想定されていた量子ビット数の10分の1で実行できる可能性が示されていた。ただし、この削減効果は、実用的な大規模計算ではまだ実証されていない。

乗り越えるべき課題もある。実験で、その先の利用に適した高品質な状態が得られたのは、試行全体の8%にとどまった。また、Willowが真に有用な問題に取り組むには、誤り率をさらに下げる必要がある。それでも今回の実証は、信頼性の高い量子コンピューターに必要なハードウェアを削減するための具体的な道筋を示している。

出典

  1. Yahoo NewsGoogle demonstrates quantum computing breakthrough, cuts errors 40-fold
  2. New ScientistGoogle showcases way to fix quantum computer errors more efficiently | New Scientist

取材・検証メモ

この記事の情報源

Science → Investing.com

Yahoo Newsの記事は冒頭に「Investing.com --」と記し、実験結果はScienceに掲載された研究に基づくとしている。

Science

New Scientistは、Scienceの論文をDOIで特定し、エマ・ローゼンフェルド氏、アイザック・キム氏、ドミニク・ハングライター氏、ジェンユー・ツァイ氏のコメントを発言者を明示して掲載している。